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全清飲 谷村邦久会長 年頭所感 

2015年 年頭所感

一般社団法人全国清涼飲料工業会
会長 谷村 邦久

 2015年の年頭にあたり、謹んで新年のお慶びを申し上げます。旧年中は当工業会の事業推進に多大なご支援を賜り、心より御礼申し上げます。

 昨年を振り返りますと、残念ながら生産量の更新には至らなかったようです。
 大雨、台風、夏季最盛期の天候不順に加え、4月の消費税増税と輸入価格上昇にともなう物価への関心の高まりなど、清涼飲料業界には厳しい状況が続きましたが、各社の積極的なマーケティング活動や新商品の投入などにより、その影響は最小限に止められたものと思われます。

 このような中、昨年も全清飲は清涼飲料業界の発展のためにさまざまな活動を展開してまいりました。 
 自販機における消費電力削減の自主行動計画は、前々年度末で47.2%と、中期目標の達成を早期に達成できるレベルになりました。節電対策は、政府の要請に従ってこの冬も継続、リリースも発信しております。フロン排出抑止法対応は、簡易定期点検実施にむけて自販機委員会において必要な準備を進めております。
 業界広報としての消費者コミュニケーションは、ホームページの内容リニューアルや子供むけに清涼飲料の正しい飲用の仕方や容器リサイクルの啓発、自販機の社会貢献取り組みなどの周知を目的にした企画強化によって、閲覧ページ回数の大幅増が図られる結果を生み出しました。広報誌である「清・飲・彩」の特集企画では、現場接点を充実。60周年にむけては、記念誌の編纂委員会を立ち上げております。
 環境への取り組みとしては、昨年の重点活動である容器包装リサイクル法の見直しに対応して欧米での最新の情報を収集し、合同審議会、懇談会の動向を的確に把握して、関連業界とも連携をとりつつ、飲料業界の意見反映に努めました。またCO2削減推進など経団連の環境自主行動計画に参画し、低炭素社会、循環型社会作りに取り組みました。
 安心・安全への取り組みとしては、コンプライアンスとして品質管理、衛生管理、表示に関する講習会や、HACCP研修会などを継続開催して業界のレベルアップに取り組んでいます。食品表示基準の改正については、消費者委員会食品表示部会での審議状況を把握し、会員にその内容を発信するとともに、パブコメの提出等により業界の要望の反映に努めました。
 中小企業への支援では、全国各地の中小企業をバックアップするべく、昨年も地サイダー・地ラムネのキャンペーン支援や、展示会への出展、新製品発表会の開催、次世代研修会など中小企業の発展をサポートしております。

 今年は、全清飲が社団法人として1955年に認可を受けてから60年になります。その間、国際化、国民の高齢化等、業界をめぐる環境は大きく変化してきましたが、引き続き、公益と調和した清涼飲料業界の発展を目指し、「安心・安全でおいしく、そして環境に配慮した商品を生産する」という原点を堅持し、お客様の信頼にお応えするべく、諸課題への迅速な対応を行ってまいります。
 本年も会員・賛助会員の皆様、並びに関係諸官庁・団体、報道関係皆様のより一層のご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

 最後になりましたが、本年の好天と景気のさらなる拡大、業界のV字回復を祈念し、そして皆様のご多幸をお祈り申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。